第2章 2.(1)米国は基本的に銃社会であること

2022年07月22日  2022年10月20日

第2章 わが国の最近の立法における立ち位置

2.米国の根本

アメリカでは「西部開拓時代」以来あるいは独立戦争を経て、未だに拳銃などを持つことが憲法上保障されている訳ですが、今ここで少し米国という国の性格を少し検証してみましょう。

 

(1)米国は基本的に銃社会であること

アメリカは「西部開拓時代」以来あるいは独立戦争を経て、未だに拳銃などを持つことが「憲法上の権利」とされている狩猟民族だということですね。

市民自身が武装することにより英国からの独立を実現できたのだから、それは簡単に奪われて良い筈がない、ということで憲法自体が銃の保持を認めているのです。合衆国憲法修正第二条というのにそう規定されているそうです。

下に引用します。

【修正第二条】

規律ある民兵は、自由な国家の安全にとって必要であるから、人民が武器を保蔵しまた携帯する権利は、これを侵してはならない。

 

銃社会であることの反映か、アメリカでは無意味なまでに大量殺戮をするアクション映画が戦後の何十年の間も大流行りです。

シュワルツェネッガー、シルベスター・スタローン、トム・クルーズなどが主演するアクション映画などは正にそうですね。

確かにこれらは観ている間は思わずスクリーンに引き摺り込まれるようなスリル感ある面白い展開の映画ではあります。

しかし、元々、米国は乱暴者の国なんですよ。

また、日本の映画ファンも派手なアクション映画を好み、「アメリカの○○映画は興業収入が○○億円突破!」などと宣伝されますと、それになびきます(尤も、そういう宣伝数字の正確さは検証されていません)。

私個人としては、それら映画の観賞は単なる〝時間潰し〟でしかなく、観た後、何の感動も心に残りません。

軽々しく何人もの人を連射銃で殺したりするシーンは、むしろそれを現実社会が模倣するところとなっています。

少々年取った私としては、今更そんな映画を観る程、余分な時間は残されておりません! 皆さん、そういう〝乱暴〟な映画を観終わって「あぁ、良かった、感動した!」と思って劇場を出たことありますか?

 

私などは、山田洋次監督の「男はつらいよ」に感動し、涙します。

「男はつらいよ」こそは〝日本独自の優良な文化〟の一つだとつくづく思いますね。

映画の中の登場人物が吐くセリフの一つ一つに人情味があり、〝心のヒダ〟に訴えるところが素晴らしいと思います。

例えば、劇中、沢田研二の色男役が自分の恋心を意中の女性に告白できなくて湿っぽく悩むシーンで、寅さんが「お前は男前だから、女性に敬遠されるんだよ!」と説教する場面において、沢田は口惜しがって「男は〝顔〟なんですか!」と寅さんのその説教に反発したのですが、自分が男前であることを認めた上で、そういう〝トボケた〟台詞を沢田研二に吐かせる、というのは山田監督による中々小気味良い演出だと思います。

これが〝日本〟でしょう。アメリカとは異質なのです。

 

・・・つづく