第1章 3.道徳について
2020年08月31日 2022年07月22日
3.道徳について
これに対し、”道徳”というものは法律でもないし、必ずしも宗教的な教義でもないけれども、抽象的には、共に人の”拠るべき(すがるべき)規範”と言う点では共通の基盤をもつものだと思います。
“道徳”というのは、頻る”曖昧”な概念ですが、私自身はむしろ道徳こそがこの世で一番大事な規範だろうと考えています。
問題は、道徳というものの概念が曖昧なものだから残念ながら世の中を統(す)べる客観的な規範としては実際には機能しにくい面があるということですね。”曖昧”なものは時代の変遷につれて変化していく、という宿命をもっていると考えられます。
しかし、それでもそのような”道徳”をその時々に無視するという訳にはまいりません。
その”時々”の道徳というものが時代を反映してある程度の安定感をもったものとして浸透していかなければ、世の中は”ガサツ”であり、人々の幸福感も充たされないだろうと思います。
・・・つづく